小諸市区長会研修会の講師を務めました 2017年10月5日

小諸市区長会研修会に招かれました

 10月5日(木)小諸市市民交流センターで行われた市区長会研修会で講演会講師を務めてきました。小諸市には68の区があり、区の単位ごとに分館も設置されています。区長会の主催でしたが、分館長の皆さんも含めて当日は80人ほどの参加者でお話を聞いていただきました。

 

〇 誰もが主役~小諸未来舞台

 演台に選ばせていただいた「誰もが主役~小諸未来舞台」は、本年度からスタートする飯田市総合計画のキャッチフレーズである「合言葉はムトス 誰もが主役 飯田未来舞台」から引用させていただきました。というのは飯田市役所職員へのキャッチフレーズの公募があり、私が応募したものがほぼそのまま採用されたということで、一応使わせていただく権利があるかな、ととらえています。

 元々は昭和23年3月、竜丘村公民館(現飯田市竜丘公民館)創立に合わせて刊行された「館報たつおか創刊号」に当時公民館教養部主事に就任された橋本玄進さん(本業はご住職)が「公民館は観客のいない芝居であり、裏方役も含めて全員が舞台側にいるのが公民館である」という趣旨の文章を発表されたことから引用しています。

 この日にお話ししたことの概要を以下にご紹介します。

 

〇 本日の話の主題

 「○○」をする。大事なことは、自らが当事者として企てる側に立つ人たちが増えることです。

 

〇 元気なまちづくりの現場から

 ▽ 島根県邑南町の事例から

 出羽地区で取組んでいる、空き家対策など地域の課題解決の活動に参加された方たちに対して、地域通貨を渡すことで、UIターン者の定住、経済の地域内循環など多彩な地域課題解決に取組む活動の元は、若い頃から公民館活動に取組んだことによる仲間の存在と、地域や社会を養うまなざしが育ったことにあります。

 

 ▽ 飯田市上久堅の事例から

 少子化対策を(しくみ)自前の財源による延長保育制度、(資金)住民有志による「子育て支援の会」が自前のファンドを創設、(意識づくり)公民館が呼びかけて、学校、親、自治会など地域の方たちが協働で子どもたちの体験活動を企画することを通して、子育て観を共有しています。

 こういう自治の取組みの延長に、地域が主体となって、行政を巻き込んでいく姿はお手本にしていきたいととらえています。

 地域の課題であるを自治の力で次のように総合的に進めています。

 

〇 大事にしたいこと

  1. 日常の暮らしから出発する
  2. 企てる側に立つ「○○する」側に立つことから
  3. 女性や若者に預けていく取組みを
  4. 参加をしてもらいたい相手は、企てるときから巻き込む
  5. 一人ではなく仲間と
  6. 閉じこもらずに交流を通して開いた地域・活動を

 

〇 県内を歩いて感じたこと「学び」と「自治力」あふれる長野県

 4月に県職員となってから、県内のいろいろな現場を歩く機会ができたが、どの地域を訪れても、魅力的な活動をしている現場があり、そこには地域の課題に向き合い、学びを土台にして、多くの仲間とともに取り組んでいる姿があります。そういう取組みが一層広がっていくことが、住みやすい長野県づくりにつながります。

 

 始まりは足元(区)から

 そういう地域づくりは、何よりも足元の地域(区)から始めていくことが大事です。

 

〇 盛り上がった懇親会

 懇親会の最中は、何人もの区長さんから私の話を受けてのご質問や意見を寄せていただき、お話ししたことがつながったことを実感しました。

 終了後は会場を移して有志による懇親会にも参加させていただきました。懇親会には小泉俊博小諸市長も参加されました。小諸市長はあいさつの中で、学びを通して次世代を育てていくことと、そういう次世代を育てながら足元の地域の自治の力を強めていくことの必要を強調されており、前段の研修会としっかり結びつく挨拶でした。